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2021/03/28|BLOG
大工工事をしながら考えるシリーズ 木の特性
甲賀市信楽で住宅の新築やリフォームをさせていただいております 森工務店 森 昌智です。
いつも森工務店のブログをご覧いただきありがとうございます。
大工をしながらお客さんが気になるだろうなというところを
ブログに書いていきたいと思います。
今回も壁についてです。
私が見習いの時は柱というと桧と決まっていましたが、
今は集成材(乾燥した板を節や割れなどを取り除き、何層にも接着剤で接着してつくる材料)
が主流になってきています。
採用される理由は強度や耐久性に優れ、木の曲がりや狂いが少なく建てた後、
壁に問題が起こりにくいからです。
桧などの無垢材は芯があるので芯に向かってひび割れが入りやすく
それを防ぐために芯引きを入れます。
その割れ部分が開いたりすることで壁に影響がでることも以前はありました。
桁や梁も同じことが言えますので芯去材を使用します。
木は生きているので芯引きも年月と共に開いていきます。
柱が開いてくるので壁にもひび割れなどの影響が出てきます。
壁の割れを軽減させるため柱面に胴縁を打って、
柱の開きが石膏ボードに直接伝わらないように施工していきます。
大工工事的にはひと手間掛かるのと胴縁の材料代が必要になるので
金額的にはアップする形になります。
今、新築で無垢の桧を使用するときは乾燥材で芯引きなしの柱を使用することが多く、
柱に直接石膏ボードを打ち付けていきます。
石膏ボード自体は釘やビスがきかないので時計を掛ける場所や手すり、
棚を設ける場合は石膏ボードの下に木を入れておく必要があります。
そのため事前の打ち合わせは重要で工事が始まる前にそういった棚や手すりなど
壁に固定するものを事前に決めておきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。