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2021/03/21|BLOG
大工工事をしながら考えるシリーズ クロスのひび割れ
甲賀市信楽で住宅の新築やリフォームをさせていただいております 森工務店 森 昌智です。
いつも森工務店のブログをご覧いただきありがとうございます。
大工をしながらお客さんが気になるだろうなというところをブログに書いていきたいと思います。
今回も1月末から水口でリノベーション(簡単に言うと間取りを変えて大型リフォームすること)を
行っている現場からです。
新築でもリノベーションでも壁の仕上げはクロス、珪藻土、ペンキが多く、
その下地には石膏ボードを貼ります。石膏ボードは燃えない材料なので
いろんな場所の下地に使われています。その中でクロスやペンキの壁に亀裂が
入ったという話はよく聞きます。お客さんからすると
「家が傾いてきたから」とか「地盤の沈下が起こった」
など構造的に問題が起こっていると考えますが
多くの場合は木の痩せや石膏ボードの下地に桟が入っていないことによるものが多く、
経験上、構造的には問題のないことがほとんどでした。
なぜ壁が割れてくるのかというとクロスや石膏ボードはほとんど痩せてきませんが、
木材は乾燥材を使っていても痩せていきます。
湿気の多い季節は水を含んで膨らんでいくし、
冬場に暖房すれば乾燥して痩せていく、
それだけ呼吸しているということが言えるのだと思います。
木の家の良さでもあるし逆に言えばデメリットでもあります。
冬場は特に乾燥するので割れが目立っていきます。
大工の目線ではその割れをできるだけ少なくするために乾燥材を使い
石膏ボードの下地に桟を入れて石膏ボードが木材としっかり固定できるよう
石膏ボードの四方に下地を入れて柱、桟、石膏ボードが一体になるよう施工します。
それでも壁と天井の入隅はコーキングが切れて隙間が空いていくことがあるので
ボンドを入れたり工夫しています。
3~5年くらいすると落ち着いてくるのでその後は気にならないことがほとんど。
木材もコンクリートも乾燥収縮というデメリットがあるので
そういったことも知っておいていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。